▼ ゲーム紹介 ▼ |
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ダンジョンメイクRPG
グローバル・A・エンタテインメント(現:GAE)
5,040円
Nintendo DS
2007年10月25日
1〜2人用/セーブ2つ
★★★☆☆
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■ストーリー
主人公は小さな村に住む優しくて大人しい性格の少年(アレン)。
村では12歳になると働く決まりになっているが、少年だけは働く場所が見つからなかった…。
ある日、山でダンジョンメーカーが持つとされる「魔法のシャベル」を偶然拾ったことで、村長から「村おこしになる!」と強制的にダンジョンを掘ることに…。最初は仕方なくだったが、ダンジョンを作り魔物と戦ううちに少年は大人へと成長し、真のダンジョンメーカーとなっていく。
■どんなゲーム?
プレイヤーが自分でダンジョンを作り、おびき寄せた魔物を倒していくRPG。
魔法のシャベルを使って、自由にダンジョンを掘り進み、部屋を設置してそこに住み着いた魔物を倒しいく事で物語が進んでいきます。各階の条件をクリアするとフロアボスが現れ、倒す事でさらに深い階層の拡張が可能に。世界の危機の割にはのんびりとした世界観が特徴です。
戦闘はシンボルエンカウント(敵がアイコンで見えている)→コマンド方式を採用。
友達の作ったダンジョンを、DSワイヤレス通信で遺跡として交換することも可能です。
NDSですがタッチペンは使用せず、操作はボタンのみ。やや男児向け。
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▼ レビュー ▼ |
「ダンジョンを作って、モンスターをおびき寄せる」
今まで有りそうで無かった発想がとっても斬新なRPGシリーズの1本。
斬新ゆえに人を選ぶゲームではありますが、
収集・育成などのコツコツとした作業が好きな方には、スルメのように面白いゲームです。
1)システム
やはりこのゲームの1番の特徴は、
プレイヤー自身がダンジョンを作り、モンスターをおびき寄せて倒すという所でしょうか。
”能動的”と言いましょうか、既存のダンジョンを進むRPGももちろん面白いのですが、
「階段下りてすぐ左の部屋には○○を呼んで、その隣には…」、など考えながら部屋を置き、
次の日に部屋に○○がいるか見に行くのは、それとはまた違ったワクワク感があります。
例えるなら、夜に木に蜜を塗って、次の日カブトムシいるか見に行く感覚に似てますね。
子供心をくすぐられます。(大人になっても心の奥底にはあるのだ)
ダンジョン作りに関しては、NDSユーザー向けに合わせて、
PSP版のシステムを簡易化させ、さらに気軽に作れるようになっています。
(部屋には毎日必ず魔物が出現、ドロップ100%にする部屋の置き方がある、などなど)
フロアクリア条件も親切に提示される為、困ることもほとんど無いというサジ加減。
その簡単さゆえに、作り方のコツを覚えてしまうとパターン化してしまうのですが、
それでも、効率のいいアイテム収集にと、部屋の配置を工夫する楽しみは充分にあるかと。
キャラ育成は、レベル制ではなく食事でパラメータを直接上げて行く仕様。
この節目(次のレベルまで行ったら止めよう)の無さが、中毒性を生んでいる訳ですが、
その食材や武器・防具などの装備品も、ほとんど戦闘によるドロップでゲットしていく上、
仲間のスライムは、戦った魔物のモノマネをする事で育つため数をこなす必要があり、
とにかく、狩って狩って狩って狩りまくるコツコツ感はハンパ無く。
ここをどう感じるかで好みが別れると思います。
私はコツコツ好きだし、結構楽しめました。
中だるみはあるものの、新しい階に進めば新しい魔物に新しい装備品。そして新しい食材。
アイテムの出現に関しては飽きさせない良いバランスで、収集魂が燃えまくり!
惜しむらくは、肝心の戦闘のテンポがもっさり気味な事でしょうか。
魔法のエフェクトや魔物の攻撃モーションなどは、戦闘頻度が多い分じわじわきます。
(オプションでモーションカット、もしくは連打でカットできたら最高だったのに)
他の部分では、ダンジョン出入り口に1発で戻れる魔法(消費MPゼロ)があったり、
携帯機らしくどこでもセーブが可能だったり、1日のスパンが短めだったりと、
パッと初めてパッと終われるサクサク感があるのに、戦闘の部分は勿体無いですね。
2)キャラクター・ストーリー
ボイスもイベントアニメーションもCGもなく演出面は地味ですが、
その分のウェットにとんだ会話が多く、キャラもみんな良い味出してました。
主人公の常にニュートラルな(熱血ではなく静かに燃えている)感じもいいし、
ヒロインも年上の勝気な幼なじみというよくあるタイプだけど、非常に可愛らしい。
他にも、ガメつそうに見えて実は良い人の村長や、商売上手の家具屋の兄妹、
物腰柔らかいけど武具オタクな武具屋のおねえさん、歌がヒントな子供などなど。
個人的には、グルメの魔法屋のおじさんが最高に面白かった!Σ(゚∀゚*)
美味しい物の為なら命がけをもいとわないという魔法屋さんで、
新しい食材を持っていくとレシピを教えてくれたり、食材関連のクエストくれたりと、
とにかく、この人関連の会話がとにかく面白くて面白くて!!
新しい食材をゲットしたら、真っ先に魔法屋へ行きましたよ。
魔法屋さんとの会話狙いで最後まで遊んだといっても過言じゃないくらいです。
モンスターの名前の付け方のセンスも秀逸ですね。
スライム、火ライム、水ライム…ってもしかして最初のスライムって”素”ライム?とか、
カモノハシの盗賊→カモノハシーフや、マンドリルの魔法使い→ウイザードリルとか、
あとは、B18Fのフロアボスとか。GAEは非常に言葉遊びが光ってます。
人間界の危機の割には、牧歌的な肩肘張らないストーリーも気に入ってます。
クエスト中心でバラバラにイベントがあるように見えるけど、
ダンジョンとうまく連動してちゃんと1本のストーリーになってる構成もうまかった。
「RRGは、絶対壮大で感動的なストーリーじゃないと!」
という人には物足りないと思いますが、システム重視のダンジョンゲームなので、
ストーリーは、ダンジョンに潜る理由+楽しいイベントくらいで充分という方には無問題。
(登山家が山があるから登るように、ダンジョンゲーはダンジョンがあるから潜るのです)
ひらがなばかりで読みずらいのですが、会話の中身で癒される不思議なゲームです。
子供向けに作られていますが、大人が遊んでも充分に楽しめました。
3)まとめ
↑が褒めているので、惜しいなと思った部分をまとめてみます。
・戦闘時の動きがもっさりしてて、テンポが遅い(量をこなす時キツイ)
・部屋の入口がせまく引っかかる
・文章が「ひらがな」ばかりで読みづらく、やや目がすべる
・倉庫に出し入れなどの時、1個1個カーソルが1番最初に戻る
・武器・防具がカテゴリーで仕切ってなくズラズラーと並んでるだけなので、
真ん中あたりにある物を買いたい時に、やたらページ移動をさせられる
などなど。
些細な部分なので、気にしない方は全然気にならないレベルなのですが、
プレイの快適さを重要視される方には、結構気になる部分だと思います。
とはいえ、それでもやっぱりついつい遊んでしまう魅力は詰まっている訳ですが。
ゲームの骨組みは抜群に面白いし、ロードや操作にストレスもなく、
短い時間で潜ってすぐ止められるなど良い部分も多いので、非常に惜しい所です。
色々書きましたが、個人的にはおおいに楽しみました。
個人的には★4。惜しい部分と人を選ぶゲーム性を考慮すると総合的には★3です。
一気に遊ぶより、空いた時間に少しずつ遊ぶのが良いゲームですね。
システム重視、コツコツ・収集・育成好きさんにはオススメ。
のんびりとした世界観が好きな方にもオススメ。
ダンジョンゲームが好きな方、”掘る”という言葉にぐっと来る方にも良いと思います。
逆に、ストーリー重視、収集・育成興味ないという方には合いません。
コツコツ嫌いという方は、苦行にしかならないので注意です。
OPもボイスもイベントアニメーションもCGもない地味な作りなので、
上記のものを求めている方や、昨今の派手なRPGに慣れている方は合わないかも。
合う人は、止め時失って100時間でも遊んでしまいますが、
逆に合わない人は、地下2階くらいで飽きて即売りコースまっしぐらだと思います。
(実際、中古だったから前の人のセーブ見たら、地下2階で止めてました。(^^ゞ)
今でしたら、2000円を切ってで売っている事もあるので、(底値は1000円以下)
コストパフォーマンスも良好ですし、合いそうだと思った方はぜひ。
思いっきりコツコツできますよ。
ちなみに、NDS版はシステムが簡易化されている分、ダンジョンの作り応えに関しては、
PSP版の方が上ですので、物足りなかった方はぜひPSP版を遊んでみてください。
こちらは、アクションRPGになってますが、アクション下手でも大丈夫な難易度です。
自分はダンジョンメーカーシリーズは全部遊んでみたいので、機会があったら、
シナリオ別verの「ダテにガメついわけじゃねェ! 」も遊んでみようと思います。(11/06/05)
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