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「アナザーコード:R 記憶の扉」の私的レビューv

▼ ゲーム紹介 ▼

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個人的評価:
アドベンチャーゲーム
任天堂(株)
(株)CING
5,800円
Wii
2009年2月5日
1人用/セーブ6つ
使用ブロック数45/SDカードコピー可

★★★★☆
■ストーリー
離れて暮らす父から届いた、キャンプへの招待状。その身勝手な誘いに苛立ちを覚えながらも再会を果たすアシュレイ。そこでは幼い頃みた母の記憶が蘇るという不思議な体験が次々と起こる…。なぜ母はここにいたのか、何をしていたのか。謎が謎を呼ぶ展開の中、様々な登場人物からの話を聞き、記憶を頼りに母の死の真相に迫る。(パッケージ裏より抜粋)

■どんなゲーム?
Wiiリモコンを使って謎を解いていくアドベンチャーゲーム。
キャンプ場で出会う人たちとの交流を通じて、アシュレイは母の死の真相を、マシューの行方不明の父の手掛かりを協力しながら捜していきます。多数の親子を描くジュブナイルな1本。
DSソフト「アナザーコード 2つの記憶」の続編という形をとった(株)CINGのWiiソフト第1弾。
▼ レビュー ▼
※今回かなり長文です。

CINGの創る、淡々とした淡い印象のアドベンチャーゲームが大好きなので、
このゲームも発売を指折り数えておりました。自分的には買って大正解。

今回も実に淡々としています。(盛り上がるのは終盤近くから)
いうなれば、「いつもとちょっと違う特別な1日」というような感じ。
この空気感はもうCING節といっても良い。実に心地良いまったり感です。

ただし、これが合わない人には、とことん退屈なゲームだろうなとは思います。
これもまた、人を選ぶゲームですね。

1)世界観は温かい

風景や人物などのグラフィックは、手書きの水彩画風で温かくて良い感じ。
音楽も透明感があって耳当たりもよく秀逸です。
会話中の仕草も、実に細かくて人間味溢れてて、好感が持てました。
ウィッシュルームの時から、CINGの作る細かい仕草はホント素晴らしい。
(ただ、そのおかげで毎回の会話がちょっと間延びしてる感は否めないけど。(^^ゞ)

絵に関して特に良かったのが、エリアを切り替える時の演出。
まるで、飛び出す絵本を広げた時のように、ブワっと木や建物が立つのがね、
本ぽくてすごく良い。可愛いし楽しいし気持ち良いし、これは一見の価値有りです。

前回問題視されたボリュームも、今回はクリアまで15〜20時間弱と大幅増。
据え置き機としては長くはないけど、AVGなら平均的だし、だらだら長いより全然良いかと。

2)謎解き部分は難易度低め

謎解きの方はストーリー重視のせいか、数自体はそう多くなく、
本格的に…というよりどちらかというと、Wiiリモコンの見立て動作が多いです。
どう持ってどう動かすか考える感じ。ここらは難易度も低く、ちょっとしたアクセント風味。

あと、Wiiリモコンのボタンを駆使したセキュリティ解除が出てきます。(後半に集中)
『A-B1』とあったら、そのまま、A、-、B、1とボタンを押せば良いけど、
『AB3』とか「3」なんてボタンないよ?!どうすんの?!という所を工夫する感じ。
ピンと来ると面白いです。ここは勘が良い人とそうでない人で難易度変わりそう。

それから、写真を撮って重ねてずらして…と工夫して解除法を見つけるのも面白かった。
個人的には、終盤の某パーツの謎解きには感動したなー。Wiiならではで。
(そのかわりラストの謎解きに激しくツッコミ。彼のセキュリティ管理能力を疑うわー(^^ゞ)

3)ストーリーはあくまで子供視点

今回も、前作同様子供達が健気に頑張っていました。
何よりもいいのが、アシュレイやマシューが普通の子供という所。
武器が扱える訳でもなく、魔法を唱える訳でもなく、本当に普通の非力な子供達。
そんな子達が、大人達の都合や陰謀に巻き込まれても、出来る限り頑張ってます。

ストーリーは、あくまで子供視点で進むので、
子供が立ち入れない部分は、大人が説明してくれないと分からないという状況。
この半透明感がじわじわくる。だって大人全員が正直に話してくれてるとは限らないから。
なので、どの大人を信用して良いのか悪いのか分からず、えらいドキドキするー!

そして、その中でパパ(リチャード)が出てくると、めちゃくちゃ安心する。
ヘタレなパパだけど、パパだけはアシュレイ達にひどい事はしないって分ってるから。
なんだろう、この信頼感。ちょっとすごい。

だって後半とか、すごい不安な状況に陥ったとき、パパが画面に出た瞬間、
「うわーん!パパー!助けてー!どうしたらいいのー!?」ってなるんだよ。
この瞬間、完全にリチャードと擬似親子体験してる。
つまり、今までちょっと傍観してたプレイヤーも完全にアシュレイ=自分になる瞬間。

テーマが親子愛のゲームで、この仕込みは巧いの一言。
アドベンチャー職人だね、CINGは。

4)ツッコミ所はあるにはある

褒めてばかりですが、ツッコミ所もあるにはあります。
謎解きは難易度が低いので、本格的を求める人には、物足りないと思います。
会話は若干間延び気味。会話中アシュレイが聞き返す時、「○○なんだ」の話題に
「○○なの?」とそのまま返すので、アシュレイが少しバカっぽく見えてしまうのも難点。
移動も多いほうなので、嫌な人は嫌そうです。

あと、本編以外の結末は、見聞きレベルという所は賛否両論がありそうです。

1本で全てキレイに完全解決してないと嫌という人は、不完全燃焼と感じるかもしれません。
ただ、ウィッシュルームでもそんな感じだったように、これはもうCINGの味ですね。
あくまで、主人公の立ち入れる部分のみを描写。(全編統一して常にこれ)
これを余韻とか想像の予知と取れる人は、彼らの未来を感じて問題ないと思います。

5)まとめ

色々書きましたが、個人的には大満足。
2周目の細かい違いとかも面白かったし、攻略まとめもあって3周半遊んじゃった。

それにしても、アシュレイが可愛い。
全開の笑みとか、肩すくみとか、可愛くてしかたない。
特に、マシューと話す時とかに、お姉さん的な仕草として出る、両手は腰に、
「ホントなの?」と言わんばかりに上から見下ろす感じで、ジロってするあれが…!

あ れ が 、 た ま ら な ー い ! ! !

あの仕草をされる度に、はあぁぁっ*。(*´Д`)。* てなる。
アシュレイに睨まれ隊。 
こんな素敵なキャラクターを創造したCINGに乾杯!

今回も前作同様、面白いとつまらないの線引きは、
主人公達に感情移入できるか! の1点だったりしますが、
これが出来た方なら、至福の時間が過ごせると思います。ので評価は★4で。

そんな事からオススメするなら、ゲームをガンガンクリアするタイプの方より、
あまりゲームをしない方や世界観やキャラクター重視のプレイヤーに。

性別的なら男性よりは大人の女性、特にママさんあたりにオススメしたい1本です。

今回、音楽プレイヤーで前作の曲を含めていつでも聞けるが嬉しかったなー。
CING大好きなので、次回作にも期待です。彼らのゲームは予約買い。(09/02/26)





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